こんにちは、iPhone専門店<カウトック>編集部です。
昨今、携帯電話料金を安く抑えたいという時に、一体どのキャリアを選べば良いか分からないといったご質問を多く頂くようになりました。
そこで、格安ブランドである楽天モバイル、UQ mobile、ワイモバイルの3社を、携帯屋の目線で徹底比較してみました。
各キャリアとモバイルブランドの位置付け
これまで、「3大キャリア」と呼ばれる NTT ドコモ、KDDI、SoftBank が携帯電話における選択肢でしたが、楽天の登場により、キャリアの数が4つに増えました。
では、「UQ mobile」や「ワイモバイル」とは何なのでしょうか?
まずそれらの点について、整理していきます。
■キャリアの一覧
・NTTドコモ
・KDDI
・SoftBank
・楽天
■モバイルブランドの一覧
○NTTドコモ
・docomo
○KDDI
・au
・UQ mobile(セカンドキャリア)
○SoftBank
・SoftBank
・ワイモバイル(セカンドキャリア)
○楽天
・Rakuten UN-LIMIT
大手キャリアがセカンドキャリアを作った背景には、圧倒的価格差で登場した楽天モバイルの存在があります。
これにより、キャリア数は合計6つになりました。
ご覧の通り、NTT ドコモだけセカンドキャリアを持っていなかったため、最近発表された docomo の新料金プラン「ahamo(アハモ)」はそれらに対する対抗策で、月額2,980円で20GBまでのデータ通信が可能となっています。
つまり、全キャリアから格安ブランドやプランが出揃ったことになります。
以下で、それらを比較していきます。
各ブランドの詳細を徹底比較
上記の通り、使うデータ通信量により最低金額は異なるため、ご自身がどれだけのデータ容量を必要とするか次第でどのキャリアが最も適しているか決まります。
データ通信量を全く必要としない方にとっては UQ mobile が1,980円と最安で、データ通信量が上限なく欲しいという方は楽天モバイルが最もお得と言えます。
コストパフォーマンスという1点においては楽天モバイルが最も優れていますが、利用ケース別にコストパフォーマンスを分けると以下の通りです。
○月間通信量が3GB以内の場合に最もコストパフォーマンスが優れているキャリア
通話なしの場合:UQ mobile
通話ありの場合:ワイモバイル
○月間通信量が3GBを超える場合に最もコストパフォーマンスが優れているキャリア
楽天モバイル(Rakuten UN-LIMIT)
通信量の目安は、現在利用しているキャリアのマイページから月間どの程度使っているかを確認してみてください。
なお、Wifiを使用せず Netflix や Amazon Prime Video などをご覧になる方は、間違いなく 3GB を超えます。
しかしそうでないという方は 3GB 以内に収まるかもしれません。
ちなみに、UQ mobile には通信量を節約できる「UQ MOBILE ポータル」というアプリがあります。
それを使用して「節約」というボタンを押すと、通信速度を落とすことができ、通信量制限に影響されることなく通信を行うことができます。
実はそこまで遅いという意見はなく、この低速モードで音楽をストリーミング視聴することなどもスムーズに出来ますので、しっかり節約して月間コストを抑えたいという方からは UQ mobile も人気です。
■気になる品質とは?
価格を抑えたキャリアを利用しようと考えたときに、必ずお客様から聞かれるのがこの、「品質について」です。
それぞれの比較が以下です。
記載の通り、通信実績が最も高いのは UQ mobile で、場合によっては au より UQ のほうが繋がるといったケースも存在するようです。
楽天モバイルの場合は、自社回線とパートナー回線(KDDIの回線)を使うことになりますが、まだ繋がりづらい場所が最も多いのは楽天モバイルと言われています(しかし公式発表では2021年夏までにカバー率96%が実現される予定とのことです)。
筆者が実際に楽天モバイルを契約して数ヶ月試したところ、通信速度は文句なく速い代わりに、地下や高層マンションなどでは電波が入らないといったケースが多いです(2020年12月時点)。
弊社の店舗で計測した数字が、上記の図にある「速度」の欄ですが、どれもおよそ 20Mbps のパフォーマンスが出ています。
ご自宅での実際のパフォーマンスが気になるという方は、無料期間などをうまく利用して試してみるのもひとつの手です。
ポイントとして、ご利用中の端末で利用できるかどうかについてはよく調べてから契約するようにしてください。
楽天モバイルの場合は iPhone X 以前の端末は利用できませんが、iPhone X 以前の端末でどうしても利用したいという場合、特定の設定(PCを利用して APN プロファイルを生成し、iPhone にインストールする方法)を行うことで利用できることが確認できています。
気になる方は Youtube などでたくさん情報がありますので、自己責任で調査してみてください。
しかしキャリアのサポート範囲外であることはきちんと認識した上で利用しましょう。
この設定の弱点は、 iOS をアップデートする度に新たなプロファイルを PC で作って再度アクティベートしなければいけない点です(筆者の感想としてはこれが一番手間です)。
なお、iPhone Xs 以降でないと SIM を2枚以上入れることが出来ないため、その点も注意してください。
なお、楽天モバイルの場合、パートナー回線エリアでは SMS を利用することが出来ないため、例えば SNS の2段階認証などを行えないケースがありますし、頻繁に SMS そのものを利用するという方にとってはあまり適していません。
2段階認証を楽天モバイルでしっかり実行したいという場合は、各 SNS 等のプライバシー設定から、SMS での認証ではなく、「Google Authenticator」などのセキュリティが高い2段階認証アプリを利用することを推奨します。
携帯屋の目線で総合的にまとめると、楽天モバイルはまだ制約が多いですが、1年間無料ということもあります。
つまり、デュアル SIM 対応端末をお持ちの方であれば、メインを UQ mobile か ワイモバイル にしておき、2枚目の SIM として楽天モバイルを入れておく。
そして、1年後に有料化するタイミングでどの程度実用化されているか次第で判断するというのがお得です。
ただ、上記に挙げたような制約を受け容れた上であれば、最もコストが低いのは1年間無料の楽天モバイルと言えます。
有料化したタイミングで UQ mobile の最安プランに切り替えるのがコストを最安で抑える方法です。
以上、携帯屋の目線でまとめた、格安3社の徹底比較でした。
何も考えずに高い費用を払い続けるより、しっかり調べて価格を抑えたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
もちろん、弊社店頭でもこういったご相談に対して丁寧にご案内していますので、気になる方はご連絡を頂けたら幸いです!