こんにちは、iPhone専門店<カウトック>編集部です。
スマートフォンを購入するときはこれまで、キャリアショップや携帯電話屋さんで新品の端末を購入するのが当たり前でした。しかし昨今、法律や流通の整備により、中古スマホを購入する方がとても増えてきました。
例えば、SoftBankのショップで買ったスマートフォンは、SoftBankの電波を問題なく利用できます。こう聞くと「何を当たり前のことを」と思うかもしれませんが、これから中古スマホの購入検討にあたって、皆さんは「電波の種類」や「周波数帯」についてきちんとご存知でしょうか?
恐らく、ほとんどの方が知らない、とても難しい部分だと思います。
どのスマートフォンが、どのキャリアでどのように利用できるのか。それを正しく理解しておらず、「買ったスマートフォンが使えない!」といった事態に陥るケースも多いです。中古の購入を検討されている方は、この記事を読んで、しっかり知識を身につけてくださいね。
SIMとスマホの関係とは?
電波をキャッチするものがiPhoneなどといった携帯電話・スマートフォン端末であることに対して、SIMとは、電波(何の電波をキャッチするのか)を管理するものです。「電話番号」という情報はSIMに入っており、つまりSIMとは簡単に言えば「電話番号を管理するだけの小さなカード」と認識しておいて差し支えありません。
実は、SIM自体は10年以上前から存在します。それ以前は、携帯電話に直接電話番号が書き込まれていました。世界的にSIMが主流となる中、日本は少し遅れて全面的に対応してきました。スマホとSIMは、それぞれ別の企業が作っています。
電波の種類と周波数帯について
普通に生活していて、電波や周波数帯について深く調べたり考えたりする方は少ないと思います。しかしながら、携帯電話・スマートフォンによってキャッチできる電波が異なるため、非常に重要なポイントなのです。
■電波(回線)の種類
2020年6月末時点の日本では、電波は大きく3種類あり、以下に分類されます。
まずは、3G回線について
・CDMA -> アメリカ発信の電波(au)
・GSM -> ヨーロッパ発信の電波(Docomo、SoftBank)
3Gは上記の通り、キャリアによって対応が異なり、auはCDMAの電波の為、auが販売している機種の一部は、docomoやSoftBankの3G電波を利用することは出来ません。
CDMAは、電話と通信を同時並行できないという特徴がありましたが、電波品質は高い(途切れづらい)ことで有名です。
続いて近年出てきた4G回線についてです。
まず4G回線は、3G回線と違い3キャリアとも同じ電波方式のLTE回線を指します。
LTEは3G回線より通信速度が数十倍速いというのが特徴です。また、LTEは全キャリアで利用可能な為、キャリアから販売されているスマートフォンには必ず搭載されています。なお現在、国内で販売されているケータイ電話は全てLTEに対応しております。
■VoLTEとは
LTE回線の提供開始後は3G回線を音声通話、4G回線を通信の回線として利用し、3G回線と4G回線を併用する端末が多くありました。現在はLTE回線を使った音声通話ができるVoLTEが普及した為、現在販売されている端末は、3G回線が利用できない端末も多く販売されています。
わかりやすく言うと、LTEとVoLTEに対応している端末であれば、割とどのようなケースにも対応することが可能です。iPhoneはこれらに対応しており、それもiPhoneが優れているとされる所以です。
■周波数帯(バンド)について
次は、バンドとも呼ばれる周波数帯について触れていきます。
現在主流の周波数帯は以下の通りです。
・2.0GHz
・1.7GHz
・800MHz
一般的に、数字が高いほど通信品質が高く、最近は2.0GHz帯以上の周波数を捉えられる端末が増えてきています。普段あまり考えたことが無いかもしれませんが、これは例えば、同じSoftBankでも、場所などの諸条件により、端末によって使える・使えないといったことも十分にあり得るという話です。いわゆる「格安スマホ」と呼ばれる端末には、備わっている周波数帯は少ないケースが多いのです。
一方でiPhoneの良いところは、これら全ての周波数帯に対応しているところです。
SIMの種類について
さらに、冒頭で「電話番号を管理するだけの小さなカード」とお伝えしたSIMですが、これにも種類が存在しています。しかしながらこれについて正確に理解しきることは、複雑性のあまり難易度が高いため、「SIMにもそれぞれ種類があり、購入時に持っているSIMが使えるのかを調べる必要がある」と、頭の片隅に入れておいてください。
■SIMのサイズ
まず、SIMのサイズについてです。大きく分けて以下が挙げられます。
・nano SIM(主流)
・mini SIM
・micro SIM
スマホに使用されており現在主流なのが、nanoというサイズです。お持ちのSIMがnano SIMであるかどうかを確認しておきましょう。
■SIMのタイプ
これは、一般的には公表されていないものなのですが、実はSIMフリーのスマホに正しいサイズのSIMを指した場合でも、SIMのタイプによって利用で出来ない場合があります。
これは、SIMを発行しているキャリア側の管理方法によって異なります。
例えば、
Y!MobileでiPhoneを購入すると、SIM番号「141」というタイプのSIMが発行されます。
この141という番号が書かれたSIMは、Y!MobileのiPhone専用のSIMの為、このSIMを別の端末に入れ替えた場合、使用できないということがありのです。
その際は、ショップに問い合わせたら交換(有料)をしてもらう必要がありますのでご注意下さい。
なお、Y!Mobileに関しては、SIM番号「111」というタイプのSIMであれば、SIMフリースマホのどの機種にも対応しておりますので、Y!Mobileをご利用の方はご自身がご利用されているSIMをご確認下さい。SIMの裏面に記載されております。
APNロックについて
他にも、APNロックという、なんとも理不尽なものがある事が一部の端末で確認されております。
現在の日本では、SIMと端末の提供元が違う場合、一部の機種を除きAPN設定というものする必要があります。
APN設定とは、ご利用の機器で通信回線をキャッチする為の設定なのですが、この設定を出来ないようにする為に、端末を販売しているキャリアがロック(APNロック)をしている場合があるのです。やっている事はSIMロックと同じですね。
SIMロック解除の義務化が施行された今でも、キャリアから販売されている一部の機種は、このAPNロックがかけられている端末あるのが実情です。
つまり、「SIMロックの解除さえ行えば、契約中のSIMがどの端末でも使えるというわけではない」ということをお分かりいただけましたでしょうか。
まとめ
「なんだか、SIMと端末を別々に買うのはこわいなぁ、、」と思われた方も多いかと思いますが、ご安心下さい。
そういった方にお勧めなのが、iPhoneなのです。
現在、日本で販売されているiPhoneは、まず大手3キャリアのAPN設定が不要な状態となっており、SIMを差せばすぐに利用できる仕様になっています。また格安SIM会社を利用する場合に至っても、iPhoneを利用できる事を重き置いているキャリアが多く、簡単に設定が出来るように各キャリアHPに手順方法が掲載されている事が多いです。
これが、私たちがiPhoneを専門に取り扱っている理由であるともいえます。
最後に、今回のお話しはあくまで2020年6月末時点での情報といえ、通信業界は刻一刻と進化を続けているのが実情ですので、数か月後にまた複雑な仕組みが出来て、今まで出来なかった事が出来るように、またその逆になる事もありえる事とご認識下さい。
これは余談ですが、実は物理的なSIMカードは今後だんだんと無くなっていく傾向にあり、eSIMという電子経由の仕組みの書き込むタイプのSIMを利用できる端末が増えていく事になると予想されています。なぜなら実はすでに現在発売されている最新iPhoneはこのeSIMに対応しており、Appleは今後eSIM端末の普及を進めると報道されているからです。
eSIMについては、また別の機会に詳しく掲載いたします。
今回は少し専門的な内容となってしまいましたは、中古スマホの購入や乗り換えを検討される際は、必ずチェックしてみてくださいね。